茶豆:若干茶色を帯びているのが特徴で、香りと甘みが強めです。(新潟中心)
だだちゃ豆:とうもろこしに似た独特の香りと甘みが特徴。さやに茶色の産毛があります。(山形県)
丹波黒大豆:大粒で甘みがあり出回り時期は10月から。(兵庫県丹波市)
などが全国にあります。
岐阜では、茶豆風味の「湯あがり娘」や「茶豆」「黒豆」の栽培も行っています。
■岐阜の枝豆(えだまめ)のこだわり
農家で収獲された枝豆は、予冷庫で一晩寝かせて品温を下げてから検品を行って袋詰めされます。
「品温を下げる」事により品質の劣化を遅らせる効果があります。
また、枝豆を入れている袋は鮮度保持フィルムという特殊な袋に詰められ、品質劣化を防いだ状態で消費者の手に届けられています。
■枝豆の選び方
枝付きのまま売られているものがあればそれが一番ですが、大半は袋詰めされているものになるので、さやが緑色で、産毛がびっしりと付いていて、産毛が立っているものを基準に選んでみて下さいね。
買って来たらすぐに茹でるのが望ましいのですが、すぐに茹でられない場合は枝付きのものなら新聞紙にくるむか袋に入れて冷蔵庫へ。鮮度保持フィルムの袋に入っているものはそのまま冷蔵庫へ。
■枝豆(えだまめ)の栄養
枝豆はタンパク質、ビタミンB1、カリウム、食物繊維、鉄分などを始め、タンパク質にある「メチオニン」はアルコールの分解を促し、肝機能の働きを助ける働きがあります。(まさにお酒のつまみにピッタリ!)
また、美肌・若返りに効果的な成長ホルモンの分泌促進の役割を果たし、疲労回復機能が高いアミノ酸の一種である「オルチニン」は枝豆にも沢山含まれています。
枝豆は「豆と野菜の両方の栄養的特徴を持った栄養価が高い野菜」なんです。
■中医学・薬膳から見た枝豆
枝豆の高い栄養価は、気を補い血の巡りを良くしてくれます。
疲労回復にもお勧めなので夏バテ予防にも効果的です。
栄養の所と共通しますが、肝機能の働きを助ける働きがあります。
また、体の余分な湿を取ってくれるので、体が重だるい時やむくみが気になる時にもおすすめです。
■食べ方
塩茹で(加熱)し、中の豆を取り出しそのまま食べる他、色々な料理や菓子類に使う事が出来ます。
(非加熱では食さないようにします)
と、ここまでが枝豆の紹介でした。
ここからは枝豆の加熱方法について紹介していきますね。
■新鮮なうちに茹でる
豆は鮮度が命!買って来たら即日中に茹でる!というのが一番美味しく食べるポイントです。
■茹で方の手順とポイント
ざっくりと流れはこの3つです。
①サヤのなり口を落とす→②塩もみで産毛(うぶげ)を取る→③茹でる→④手早く冷ます
では手順をひとつひとつ見ていきましょう。
茹で枝豆
<材料>
枝豆(えだまめ):適量
塩:茹でる水の量に対して4%
(1リットルの水を使うなら40g)
①サヤのなり口を落とす
そのまま茹でても良いのですがサヤのなり口(端の部分)をハサミで落としておく事で味もしみこみやすくなります。
両サイド切っても良いですし、数が多い時は私は片側(サヤのなり口:写真の場所)だけ落としていきます。
枝付きの場合は枝から落とす時になり口部分を落としていけば、即茹でる作業に取りかかれます。
②塩揉みで産毛(うぶげ)を取る
枝豆はざっと洗って水を流したら、用意した塩の1/3量程度を枝豆にかけて手でよく揉みます。
塩を揉み込む事で産毛が取れ、味も馴染みやすくなります。
私はここですぐ茹でずこのまま10分程度放置しています。
これによってアクが落ちるのと下味として豆に味が入っていきます。
③茹でる ~茹でる時は沸騰したお湯に入れる。
沸騰したお湯に残りの塩を加え、②の枝豆を入れるのですが、この時に②の枝豆から出た水分はアクが含まれているので一緒に入れない様にします。(一端ザルなどに上げてから入れるとやりやすいです)
茹でる時のお湯の状態は、ぐつぐつと沸騰させない事。
豆を入れていったん下がったその温度をキープする感じでゆっくりじっくり火を通す様にしていきます。
茹でたてを食べるのであれば4分前後が目安。
茹で上がりの目安は1~2個食べて見て「好みの状態」よりもやや固めを目指して下さいね。
後述しますが、冷凍保存目的で茹でる場合は2分前後が目安となります。(固め)
④冷ます ~ 陸上げ(おかあげ)で冷ます。水に浸けない!
好みの状態よりほんのちょっと固めに仕上げた枝豆は、ザルに上げてウチワなどで仰いで予熱が入らない様にします。
ここでのポイントは「水をかけて冷やさない」事です。
そして粗熱が取れたらこのまま1時間以上置いておく事で、塩の馴染みが良くなります。
私は、茹でたての時点で食べてみて塩気がどうかを見て塩気が足りない様であれば、熱々の時点で塩を一振りしてから冷ましていきます。
ここまでが一般的な茹で方とポイントです。
ここからは
茹で方シークレットレシピ
でございます。
この方法の特徴は
塩水で茹でない
と言う事。
ちょっと独特ではあるのですが。
私の敬愛する野菜の先生、築地御厨(みくりや)店主である内田悟先生の茹で方に準じております。
枝豆を茹でる際はその塩気が味の決め手にもなってくるのですが、豆本来の味をしっかり味わいたい…と言う事であれば、この方法がとてもお勧めなんです。
また内田先生曰く、塩茹では豆が硬くなるとの事で確かにこの茹で方と塩茹では豆の食感が異なるんです。(なので好みもそれぞれになります)
ただ、サヤの塩揉みは行うので塩は使います。
その塩の分量ですが、上記の方法は「茹でるお湯」に対して4%の塩でしたが、今度は
枝豆の量に対して1割(10%)の塩
を用意します。
一袋はだいたい200~250g入っているので、20~25gの塩と言う事になります。
その全量を塩揉みの時点で使って揉み込みます。
そしてこのまま10分ほど置きます。
上記の茹で方の所でも紹介しているのですが、私は茹でる時の方法でもこのちょっと置く事を行っています。
これによりアクが出るんですよね、アクが。
上記の茹で方の場合だとこのまま沸騰したお湯に入れるのですが、内田方式は
いったん洗い流します
これでアクを完全に取っちゃうというやり方なんです。
あとは沸騰したお湯に入れ、いったん温度が下がったらそのまま沸騰させないようにゆっくり火を通します。
塩茹でではないので中には塩気がしっかり入る訳ではないのですが、塩揉みして放置していた間に若干塩気が入っているんですよね。
塩を使う場合は、茹で上がってザル上げした時に私は熱々のうちに塩を振って冷ます様にしています。
あと、茹で時間は好みで分かれますよね。
最初にご紹介している茹で方でも3~5分、内田方式は沸騰させずに5~6分といった所です。
とにもかくにも、味見しながら好みの状態で引き上げるのが一番です♥
以前枝豆農家さんの方から枝豆を頂き、その時に
20分ぐらい茹でて下さい
と言われて、そういう品種なのかしら?
と思って茹でたのですが、20分茹でたらこれは私の好みの状態ではありませんでした(汗
基本長時間茹でるのはアミノ酸が流出してしまうのであまり良くない気はするのですが。
その後、枝豆収穫祭的なイベントで枝豆の料理を担当させて頂いた事があったのですが、この時にも枝豆の茹で加減の好みは、カリっと固めが好きな人からクニャッと柔らかいものまで千差万別で「これが正解」と言うものはありませんでした。
ともあれ「好みの状態(食感)に加熱する」「好みの塩分で下味を付ける」事が出来たら美味しく枝豆を食べる事が出来ます。
後はそんな枝豆の保存だったりアレンジした食べ方と言う事になりますね。
■冷凍保存
枝豆は「冷凍枝豆」が売られているほど冷凍品でもお馴染みなんですが、自家製冷凍枝豆があればいつでも楽しむ事が出来ますよね。
冷凍保存の際は固めの下茹でしてから保存袋に入れて冷凍にしておきます。
この時水気がしっかり取れている事を確認してから袋に入れておけば枝豆同士くっつくことがありませんよ。
使う時は自然解凍が水っぽくならなくて良いのですが、お勧めは「焼き枝豆」
魚焼きグリルなどに並べてこんがり焼けば出来上がりです。
下茹で済みなので生のものを1から焼くより手早く作る事が出来ますよ。
2009年の投稿記事ですが↓良かったらこちらも合わせてご覧下さいませ。
この記事の最後にお気に入りの食べ方の1つを紹介いたしますね。