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スパイスと薬膳と。

スパイスとお酒が好きな薬膳師が綴る料理小ネタとレシピのブログです。レシピ数はただいま1400超。

ほんま旨いもん塾第16回に参加~乾物の魅力と普茶料理。

去年から、食に関する様々なイベントや勉強会に参加する様になっております。
その中でも毎回本当に楽しくて…時間の許す限り参加しているのがNPO法人「浪速魚菜の会 」さんと、なにわの野菜ソムリエユニット「ベジフルMaman」のコラボの「ほんま旨いもん塾」

とても人気のこの講座は、あっと言う間に満席になってしまうのですが、毎回大阪もん(大阪産のもの)や様々な野菜の解説があり、美味しく楽しくお勉強が出来るんです。
毎回ゲスト料理人によるお料理も登場しこれが最大のお楽しみ♪
2ヶ月に1度のこの会、去年の9月29日に初参加させて頂き、6月1日の参加で4回目となりました。

今回のテーマは「乾物」
そして食べ比べは今が季節の山形のさくらんぼ」です。

そして今回はこれまで使われてきた会場を飛び出して、大阪の料亭「阪口楼」にて、普茶料理を頂きながらのお勉強会でした。
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続きで、普茶料理の事、そして今回のお料理の数々をご紹介していますので良かったらご覧下さいませ。

写真がちょっと多めです。


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普茶料理(ふちゃりょうり)とは、江戸初期に中国から日本にもたらされた植物性食品を使ったお料理で、中国風の精進料理で、葛や油を使うのが特徴でしょうか。
動物性の食材が一切なく、「もどき料理」などが登場するのも特徴のひとつ。
このブログの中でも、例えば「偽蒲焼き」などを掲載しているのですが、偽蒲焼きもそういった「もどき料理」の代表格です。(偽蒲焼きについてはこちらをご覧下さい→

普茶料理には「飲食は平等」と言う仏教の教えが基本にあり「普く衆に茶をふるまう」の意味があります。

さて…今回の「旨いもん」は「乾物」がテーマとの事で、様々な乾物が登場したのですが、精進料理と乾物は切っても切り離せない代物。
私は子供の頃から「かんぴょう」のお出汁に馴染みがあって、精進だしといえば「かんぴょう」がすぐに思い浮かぶのですが、その他にも様々な「乾物」が滋味と旨味を出しておりました。

「浪速魚菜の会」の笹井さんより大阪の乾物についてのお話がありましたが、馴染みのあるものから滅多にお目にかかれないものまで、本当に様々な種類がありました。
乾物についてはまた別途ご紹介するとして、まずはお料理を先に紹介したいと思います。
一般的な懐石料理と同じ様に、八寸や碗物…といったものが登場しますが、普茶料理ならではの名前になっているのも特徴的でした。

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■麻腐(まふ)
最初に出されるのがこの「麻腐」なのだそうです。
胡麻豆腐の事で、本日は完熟蕃荷(トマト)を使った胡麻豆腐でした。
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上に乗っているのは、揚げ紫蘇、松の実など。 
干瓢を使ったおだしが甘味があって美味しかったです。

■特菜(とくな)
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これは多分「向こう付け」にあたる存在かなぁと思います。
青大豆湯葉の長芋巻きでした。
あしらいにスプラウトが用いられていたのが印象的でした。

■澄免(すべ)
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碗物です。
揚げ素麺、白木耳、青梗菜の精進出汁仕立てでした。
揚げ素麺は、一旦茹でたものを一晩寝かせてから揚げているという事でした。

■温菜
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温菜は、揚げ茄子の味噌掛け。
田楽ですね。
柚子が少し振りかけられていたので、ほんのり柚子の香りがしておりました。

■笋羹(しゅんかん)
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いわゆる「八寸」にあたるもの。

・稲荷巻き寿司
・ヤマクラゲの人参衣和え
・干し蕨と隠元豆
・切り干し大根の南京まみれ
・束ね伽羅蕗
・干し芋茎旨煮
・のり菊絹田巻き


色々な肴が盛られていて、思わずお酒が欲しくなります。
同席の方がお酒をオーダーされていたのですが、しっかりご相伴にあずかりました。
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「般若湯」と言う名前が、こういう場にぴったりです♪
(般若湯=お寺で使われる隠語で「お酒」の事)

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1つ1つの仕事が丁寧で、どのお料理もとても美味しかったです。
切り干し大根の南京まみれと、ヤマクラゲの人参和えがとても好みの味でした。

まだまだ出てきますよ♪

■油磁(ゆじ)
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揚げ物の登場です。

・東寺茶巾
・どんこもろこし
・紀州梅蜜煮
・苦瓜昆布巻き
・鮎蓼

東寺は湯葉の事で、東寺にて湯葉が作られていた事から由来しています。
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中は大和芋とアスパラが入っておりました。

どんこもろこしは、生の椎茸にとうもろこしを詰めたものなのですが、独特の食感を感じたので何が使われているのかなぁ?と思ったら、繋ぎにゆりねが使われておりました。

■雲片(うんぺん)
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夏野菜と御豆腐の飛竜頭を高野そぼろを使った餡をかけたもの。
飛竜頭は、関東では「がんもどき」と言いますし、関西では「ひろうす」とか「ひりょうず」などと呼びます。
銀杏とゆり根が入るのが特徴ですが、銀杏は龍の目、ゆり根は龍の鱗を表現しているそうです。

雲片とは、調理の際に残った部分を余すことなく頂くため、細かく刻んで使い葛でとじたもの。
普茶料理の代表的なお料理です。

■飯子(はんつぅ) 素汁(そじる) 香菜(こうさい)
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白ご飯とお味噌汁、お漬物です。

■水果(すいご)
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デザートの甘味です。
抹茶と豆乳のフルーツあんみつです。

この甘味を頂く前に…2種類の山形のさくらんぼの食べ比べを行いました。


山形と言えばさくらんぼ、さくらんぼと言えば山形県…日本一のさくらんぼの産地です。
食べ比べを行う事などなかなか無いので、2種類の食べ比べはとても貴重な体験です。
山形県大阪事務所の遠藤氏にお話をお聞きしながら、さくらんぼの事も学びました。

■紅秀峰
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■佐藤錦
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紅秀峰がとても甘味があり美味しいなと思いました。
佐藤錦も甘味と酸味のバランスが良かったです。
甲乙付けがたいのですが、どちらが好みか手を挙げねばならず…私は紅秀峰の方を選びました。

様々な乾物を使ったお料理の数々。
どのお料理も丁寧に手間暇かけられて作られており、作り方をお聞きする度に驚きました。
干し野菜を始め、乾物の魅力を再認識させて頂きました。

今回の旨いもん塾もとても勉強になり、口福のひとときでした。
素晴らしい会をありがとうございました。

次回もまた愉しみにしております。



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Commented by ryuji_s1 at 2014-06-10 16:15 x
ゆりぽむさん
「ほんま旨いもん塾」
素晴らしい勉強会ですね
サクランボの食べ比べ 良い企画ですね
普茶料理(ふちゃりょうり)
素晴らしい割烹で
素敵なお料理ですね
素晴らしいです
by yuri-pom | 2014-06-10 15:56 | お店・外食 | Trackback | Comments(1)

by 薬膳師ゆりぽむ